「もう仕事辞めたいな…」
ふとした瞬間、そんな気持ちがよぎったことはありませんか?
実は、この感情は特別なものではありません。多くの人が、仕事や人間関係、将来への不安など、さまざまな理由で「辞めたい」と思ったことがあるはずです。
でも、いざ「辞める」となると、生活、家族、将来への不安が重なり、なかなか一歩が踏み出せないのも現実です。
この記事では、「辞めたい」と思ったときに立ち止まって考えたいことを、実体験も交えながらお伝えしていきます。
1.なぜ辞めたいと思ったのか?理由を明確にする
まずは、「なぜ自分は辞めたいと思っているのか?」を冷静に見つめ直してみましょう。
給与が低い
「給料が低いから辞めたい」と感じる人は多いですが、よく「それだけを理由に辞めるのはもったいない」と言われることもあります。
たしかに一理ありますが、現実には
- 家賃や生活費がまかなえない
- 子育てや老後の貯蓄ができない
といった、“生活が成立しないレベル”であれば、十分に転職を考える理由になります。
長時間労働・パワハラなどによる心身の不調
- 毎日のように深夜まで働いている
- 上司の言葉や態度に強いストレスを感じている
- 朝起きるのがつらく、頭痛や不眠が続いている
このような状態が続いているなら、すでに限界が近づいているサインです。心や体を壊してまで続ける仕事はありません。**辞めることは「逃げ」ではなく「守るための選択」**です。
2.辞める前にできることを探してみる

「辞めたい」という気持ちがある一方で、すぐに行動に移せない現実もあります。だからこそ、まずは今の職場でできることがないかを考えてみましょう。
- 配属先や担当業務を変えてもらえないか相談する
- 在宅勤務や時短勤務など、働き方を調整できないか探る
- メンタルが限界に近い場合は、産業医や専門窓口に相談して、一時的な休職という選択肢も検討する
「辞める」か「続ける」かの二択ではなく、その間にもいろいろなグラデーションがあることを知っておくと、気持ちが少し軽くなるかもしれません。
3.辞めたあとのライフプランを立てられているか?
「辞める前に次の仕事を決める」ことは、できる限り意識しておきたいポイントです。
私自身もこれまでに2回転職をしています。
1回目は、制御システムの構築をしていたものの、「制御装置そのものを作る側になってみたい」という気持ちが芽生え、転職しました。
2回目は、設計業務がほとんどなくなってしまい、このままでは成長できないと感じていた時、取引先の方に声をかけていただきました。
いずれも、次の仕事が決まってから退職するようにしました。やはり生活のことを考えると、次が決まっていない状態で辞めるのは怖かったからです。
- 貯金はどれくらいあるか?
- 次の仕事が見つかる見込みはあるか?
- 家族の理解やサポートはあるか?
このあたりを具体的にシミュレーションしておくと、不安が少し和らぎます。
4.辞めた後に待っている現実にも目を向けよう
「辞めたい」という気持ちが先行してしまうと、辞めたあとの現実を見落としがちになります。
正直なところ、辞めたあとに「やっぱり前の会社の方がよかった…」と思っても、元の会社に戻れることはほとんどありません。
そして、新しい会社に入っても最初は環境に慣れず、つらいことも多いです。
- 新しい人間関係
- まったく違う仕事のやり方
- 思っていた業務とのギャップ
これらが一度に押し寄せてくると、「こんなはずじゃなかった」と感じることもあります。
だからこそ、「辞める=ゴール」ではなく、「辞めたあとにも試練がある」という覚悟が大切です。
5.正解がわからなくても、まずは「自分の気持ちに正直になる」
私は今の会社に10年以上勤めています。若いころは仕事への意欲も強く、体力もあったので、深夜まで働くことも苦ではありませんでした。
でも、年齢を重ね、結婚し、家を購入し、子どもが生まれると、「もっと楽な仕事に変わりたい」と思うようになりました。
それでも、家族のために踏み出せず、結果的にうつ病になっても仕事を辞められない状態にまでなってしまいました。
正直、今でも「何が正解だったのか」はわかりません。
だからこそ思うのは、
「自分の気持ちに正直になること」
そして
「どんな選択をするにしても、後悔の少ない準備をしておくこと」
これが何よりも大切だということです。
まとめ
- 「辞めたい」と感じたら、まずは理由を明確にしてみる
- すぐに辞める前に、できること・変えられることがないか探る
- 辞めたあとの現実を想像し、しっかり準備する
- 「正解」はないかもしれないけれど、自分の気持ちをごまかさない
仕事は人生の大部分を占める大切な時間です。
だからこそ、誰かと比べるのではなく、「あなた自身にとっての納得のいく選択」を見つけてほしいと思います。
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